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カステラのルーツを辿る
~和菓子と洋菓子、結局どっち?~

ティータイムの定番、カステラ。あのふわふわでしっとりした食感、底に敷かれたザラメのガリッとした甘さ…。一口食べると、なんだかホッとする優しいお菓子ですよね。

でも、ふと考えたことはありませんか?「カステラって、見た目はケーキっぽいけど、和菓子なの?それとも洋菓子なの?」

今回は、そんなカステラの不思議なルーツを、ちょっとだけ覗いてみましょう。

皿に乗ったカステラの写真

始まりは、海を越えてきた「パン」だった!

カステラの物語は、今から約450年以上前、室町時代の終わりごろに始まります。 当時、ポルトガルの船に乗って長崎にやってきた宣教師たちが、日本に持ち込んだのがきっかけです。

実は、当時のカステラは今の形とは少し違っていました。 語源となったのは、かつてのスペインの王国名からついた「パォン・デ・カステーラ(カスティリャ王国のパン)」。

名前の通り、当時はお菓子というより「保存できるパン」のような存在だったそうです。あの織田信長も、初めて食べる異国の味に驚き、喜んだというエピソードが残っているんですよ。

日本で独自の進化を遂げた「引き算」の美学

カステラが面白いのは、ここからの進化です。ヨーロッパから伝わった後、カステラは日本人の好みに合わせて劇的な変化を遂げました。

本場の「パォン・デ・ロー(ポルトガルの伝統菓子)」は、バターや油脂を使うこともありますが、日本のカステラはこれらを一切使いません。代わりに、日本独自の「水飴」を加えることで、あのしっとりとした独特の重厚感と保湿性を生み出したのです。

また、オーブンがない時代に、炭火を使って上下から焼き上げる「引釜(ひきがま)」という独自の製法が確立されたことも、日本独自の進化を象徴しています。現在私たちが食べているカステラは、もはやポルトガルには存在しない「日本独自の進化系スイーツ」なのです。

カステラは、日本で育った「ハイブリッド和菓子」

さて、冒頭の疑問「和菓子か洋菓子か」の答えですが、専門的な分類では「和菓子(南蛮菓子)」に属します。

理由は明確で、現在流通している製法や味は江戸時代を通じて日本で完成されたものであり、日本独特の菓子文化として定着しているからです。茶道の席でも親しまれてきた歴史が、その証拠といえるでしょう。

しかし、そのルーツが海外にあることは紛れもない事実。卵、小麦粉、砂糖を主原料とする構成は、西洋のケーキに通ずるものがあります。

結局のところ、カステラは「日本で生まれ育った和菓子でありながら、西洋の血を引くハイブリッドなお菓子」というのが一番しっくりくる答えかもしれません。

次にカステラを食べる時は、ぜひ「これは昔、はるか遠い海を越えてやってきて、日本で工夫されてきたんだなぁ」なんて思いを馳せてみてください。いつもの味が、もっと深く、美味しく感じられるかもしれませんね。

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