切り落としカステラ10本お買い得セット
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近年、スイーツ界で確固たる地位を築いた「台湾カステラ」。日本の伝統的なカステラと同じ名前を冠していますが、その正体は私たちが慣れ親しんだものとは一線を画す、全く新しい食体験をもたらすお菓子です。
今回は、日本のカステラと台湾カステラの違いをご紹介します!
台湾カステラは、台湾の淡水(ダンシュイ)という地域の名物菓子で、現地では「シエンカオダンガオ(現烤蛋糕=焼き立てのケーキ)」と呼ばれています。
大きな長方形の型で焼き上げ、焼きたてをその場で切り分けて提供するスタイルが特徴です。日本では2020年頃から爆発的なブームとなり、その巨大な見た目と、揺らすと「ぷるぷる」と震えるような独特の柔らかさで注目を集めました。
それでは、日本のカステラと具体的に何が違うのか、3つのポイントで比較してみましょう。
最も大きな違いは、その「材料」にあります。
・日本のカステラ: 卵、小麦粉、砂糖、そして「水飴」が主原料です。バターやオイルなどの油脂類、牛乳などの乳製品を使わないのが一般的で、水飴によって独特のしっとりとした重厚感と甘みが生み出されます。
・台湾カステラ: 卵、小麦粉、砂糖に加えて、「植物油」と「牛乳」をたっぷりと使用します。これにより、シフォンケーキに近い、軽やかで潤いのある質感に仕上がります。
次に注目すべきは、生地の作り方と焼きのプロセスです。
日本のカステラは、全卵を泡立てた生地をオーブンで一気に焼き上げます。職人が「泡切り」という工程でキメを整え、焼いた後に一晩寝かせて「熟成」させることで、あの独特の風味を完成させます。
対して台湾カステラは、卵白をしっかり泡立てた「メレンゲ」を生地に混ぜ込みます。さらに、天板にお湯を張って蒸し焼きにする「湯煎焼き(ゆせんやき)」という手法をとります。このメレンゲと蒸気の組み合わせが、シュワッと溶けるような「新食感」の秘密です。
こうした材料と製法の違いは、最終的な「食体験」の差として現れます。
日本のカステラ: ずっしりと密度が高く、濃厚な甘みが特徴。底に敷かれた「ザラメ」の食感を楽しむのも醍醐味です。緑茶や牛乳と一緒に、一切れをゆっくり味わうのが似合う「完成された和菓子」です。
台湾カステラ: 口の中でシュワッと消えるような、雲のように軽い食感。甘さは控えめで、出来立ての熱々を楽しんだり、冷やして生クリームを添えたりと、「洋菓子」に近い軽快な楽しみ方が主流です。
一言で「カステラ」と言っても、この二つは「楽しみ方」が根本から異なります。
日本のカステラは、水飴の力でしっとりと重厚に焼き上げ、時間を置いて味を馴染ませることで完成する、いわば「凝縮された甘みを堪能できる」お菓子です。
台湾カステラは、メレンゲをたっぷり使って蒸し焼きにし、その日のうちに「ぷるぷる・シュワシュワ」とした「繊細な食感の心地よさを楽しめる」お菓子です。
名前こそ同じですが、日本で数百年かけて磨かれた「伝統の味」と、台湾で愛され日本に上陸した「現代の食感」という、全く別の個性を持っています。
どちらが良いかではなく、一息つきたい時は日本のカステラ、軽くおやつを楽しみたい時は台湾カステラといったように、その時の気分で使い分ける。そんな「選べる贅沢」こそが、この二つのカステラが並び立つ現代ならではの楽しみ方と言えますね。